海外で子育てをする私が語る!日本と海外の子育てに対する考え方の違い

子育て

郷に入れば郷に従う、ではないですが、海外に住んでいるとその国の行動や習慣を学んで、ある程度同じように振る舞うことが求められますよね。

けれど震災後に規律的かつ整然と行動する日本人が世界、特に欧米諸国から驚きと賞賛の目を持ってみられたことで分かるように、日本と海外での思考・行動パターンはかなり異なります。文化の違いと言えばそれまでですが、そこには子供時代に受けた教育やしつけも大きく影響しています。いわば欧米版「子育てポリシー」です。

今回は留学や海外での子育てを通じて私なりに捉えた、欧米での子育てポリシーについてお話ししたいと思います。

個性が大事にされている


「みんな違ってみんないい」は金子みすゞの詩の有名な一節ですが、欧米での子育てでは、まさにこれが大事にされているように思います。いわゆる個性の尊重です。

人種のるつぼであるアメリカではもちろんのこと、筆者の住むイタリアでも幼児期の教育からこれは実践されていることです。「みんな違っていてもいい」というよりも、むしろ「みんな違うことが当たり前」だと考え、子供達にもそのような考えで接しているのです。

ですから、たとえばイタリアでは幼児期から遊びでも工作でも「みんなと一緒」ではなく、一人一人自由に遊ばせ、主張させ、その子なりのやり方を尊重しています。ティーンエイジャーに入ると、たとえばアメリカではディベートやスピーチといった自分の考えをきちんとした主張にして述べられるようなクラスが、学校によっては必修科目として入ってきます。

右へならえでみんな同じ、というのは欧米においては違和感を持って見られる行動なのです。

自立させるのが早い


自分の個性を持ち、自分なりの考えをきちんと主張できる人は、年齢が若くても自律的に行動できますし、また周囲もそれを当然のことと受け止めています。ですから欧米の人たちは比較的早い年齢から、「このようにありたい」と自立して行く傾向にあります。

アメリカではその一つの区切りは高校から先の進路を決める時期にあるようです。特に筆者が高校に留学していたような地方(ミシガン州)では、大学への進学率は日本ほど高くないようで、最終学年には「美容師になりたい」「エンジニアを目指したい」というような特定の職につきたいと思っている同級生も少なからずいました。

そうした生徒向けに、高校在学中に専門学校で高校の単位が取得できる制度もあり、卒業と同時に曲がりなりにもプロフェッショナルとして独立できる環境がありました。

また大学進学を選ぶ生徒でも、皆さんが映画などで見る通り、学費は自分で稼ぐか学生ローンを利用する人が多くを占め、経済的な自立はこの時点から始まります。また大学では学生寮住まいをするのは当たり前で、物理的な自立もここから始まっていました。一人暮らしをしても親からの仕送りが当たり前の日本の大学生に比べれると、早い自立のタイミングかと思います。

自己責任が重視されている


ここまでにお話しして来たように、欧米では低年齢のころから自分の考えを主張し、自分の判断に基づいて行動することが良しとされています。従って、行動の自由度は日本の子供、若者よりも大きいかもしれません。

しかし同時に、「自由に伴う責任」についてもしっかり認識させているように思います。欲求の赴くままに犯罪行動を起こせば処罰されるのはもちろんのこと、欲しいと思うのものを買う「自由」はあるけれど支払いという「責任」を果たすために働かなくてはならない、などということもそうです。

また歴史の長いイタリアでは、人と話していると「自分は長い歴史の中で、ほんの小さな役割を担っているに過ぎない」というような考えの人に良く出会います。これは私の推測ですが、きっと現在の社会があるのは先人が作ったどういう歴史によるものか、を日々の生活の中で子供達が自然に身につけているのではないかと思います。

そして、今の社会の良いところをどうやって将来の世代に残せるか、そのための自分の役割は何かについても、無意識かもしれませんが考えているように思うのです。

終わりに

日本と海外の子育てには、お伝えして来たことの他にも色々な違いがあります。もちろんどちらが良いと断定することはできませんが、大事なのは色々な場所での子育てを見ながら、「我が家にとって、しっくり来る」ものを取り入れて行くことだと思います。

佐々木希世

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高校からの10年をアメリカで過ごし帰国。外資系コンサルティング会社や大学院勤務を経て、コミュニケーション設計のプロフェッショナルとして独立。職場における関係者間の意思疎通をスムーズに行うことで生産性を上げる方法などを、著書やワークショップを通じて提供している。フリーライターとしてもビジネス書からママ向けオンライン・マガジンへの寄稿など、幅広い分野で執筆活動を行っている。

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