子供の英語教育はいつから始めればいい?

子供の英語学習

教育改革によって、英語学習の開始における低年齢化が加速しています。今回は、子どもの早期の英語教育におけるポイント、「音声面の敏感期」というものについて触れつつ、親御さんからよく寄せられる疑問にお答えしていきたいと思います。

英語学習には、「音声やリズム」・「文法」・「構造」・「読み書き」「単語量」など様々な側面があります。<母語である日本語での思考力が発達してから、科目としての勉強で伸ばせる部分>と、<早期教育でこそストレスなく効率的に身につけていける部分>をしっかり区別して、是非、子どもたちがあと伸びする素地を作る手助けしていきたいですね。

早ければ早いほどいいというのは本当か?

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一般的に、「ある事柄を習得しようとする時、一定の年齢を過ぎると、対象の習得がきわめて困難・不可能になる」という仮説があります。このリミットとなる年齢は、<臨界期>と呼ばれています。これに対し、「ほとんど苦労することなく、ある対象を学ぶのに特に適した時期」のことを<敏感期>と呼んで、区別しています。

大まかに、英語学習を4つの技能〔=リーディング・ライティング・リスニング・スピーキング〕に分けて考えてみます。これらは、それぞれ学習に適切だとされる時期が異なっていて、まず、音声に関わるリスニングとスピーキングについては、早ければ早いほど、苦労なく伸ばしていくことができるのは、事実です。また、インプットという観点から、リスニングとリーディングを’あわせて’行うことも、効果が高いと言えるでしょう。

18歳を過ぎて新しい言語を学ぶようにになっても、高度なバイリンガルになる人は大勢います。しかし、聞き取りの<敏感期>を逃してしまっている場合、どんなに正確で流暢に話せる人であっても、「音」についての影響は避けられないのが実情です。

幼い頃には、誰でも、聞いた言葉を、全く苦もなくそのまま繰り返すことができる大変優れた素質をもっているのですが、この能力は1歳前後から、急速に消えていきます。脳が、この頃までに日常の環境で聞かなかった音・母語にない音を、無駄なものとして受け入れなくなるからだと言われています。諸説あるものの、およそ3歳までが、この能力の<敏感期>にあたるようです。

それ以降は、母語にない音は、母語にある似た音に置き換えて、聞き取り・発音をしていくようになります。そして、大きくなって音声面を伸ばそうとしても、どれだけ瞬発的に理解して反応できるか・一度聞いてどのくらいの量を記憶できるかといった以前の、英語の音に慣れる段階から、相当な努力が必要になってしまうのです。

日本では、英語は公用語でもなく、日常的に英語に触れたり、コミュニケーションの道具として使うことは、ほとんどない環境ですね。加えて、日本語と英語は、全く周波数も全くかぶりません。そして、日本語は、非常に少ない音素から成り立っているのに対し、英語の音素は非常に多いため、新しく学ばなければならない音がたくさんあります。

訓練によって、発音を改善したり、一度に理解・記憶できる量を増やすことはできますが、開始年齢が高くなるに従って、この<敏感期>と同じレベルで、英語を習得しようとしても、音声面での事実上の限界を感じることになるでしょう。

これが、赤ちゃんのうちからの英語教育が推奨されている最大の理由です。

»幼児の段階で英語を教える時に効果的な方法

英語を始めるベストな年齢について

英語の学習
英語を始めると一口に言っても、英語の教育にも色々種類があります。種類によって推奨される年齢が異なるので注意が必要です。なんでもかんでも早く始めればいいというわけではありません。

一つの目安をご紹介します。

  • 歌や、語りかけのような、明瞭でリズムの良い音声を聞き始めるのは、0歳0か月〜
  • 短い絵本など見ながらの読み聞かせ(CD含む)は、3・4か月頃〜
  • DVDなどは概念の発達が進み、意味と音・場面での判断能力が付く1歳8か月頃〜
  • フォニックスなど、音と文字の関係に注目した学習/色塗りやクッキングなど、手を使うアクティビティは、3・4歳頃〜

一般的には、これくらいの時期が、それぞれの方法を始める一つの目安になるかと思います。5歳くらいまでは、発達の個人差が大きい時期ですので、それぞれのお子さんの様子を見ながら、進めてください。

早期教育の注意点

母語の発達との兼ね合いで、その子にとって、負担にならないように気をつけてください。また、通常の幼稚園や小学校に通い出すと、どんどん日本語との差が開いていって、英語を使いたがらなくなることがあります。

しかし、使わなければ、黄金期に身につけた力もどんどん衰え、忘れてしまいますので、聞くことだけは、毎日継続するようにしましょう。

まとめ

全てが日本語だけで事足りるといっても良い、日本での学習環境を考えると、幼い頃から、インプットできる英語の量をできるかぎり確保して、英語特有のリズムや構造を、体感覚として染み込ませるのに、早すぎるということはありません。暖かく励ましながら、日常的に英語に触れる時間を作っていきましょう。

Aya

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上智大学を在学中にダブルスクールでロンドン大学に留学。卒業後は教育のインストラクターとして出版社に勤務し、現在は英語教育のプランやレッスンの提供するサービスを準備する傍ら、各種メディアにて英語教育に関する記事を執筆している。自らも娘を英語ネイティブのバイリンガルとして家庭で教育中。

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