小学生に英語を教える時に効果的な学習方法

小学生に英語を教える様子

5・6年生から英語が成績のつく、正式な教科となるのに先駆けて、現在でも私立小学校の多く、また公立小学校でも英語に強い先生がいらっしゃれば、1年生から週に1回(or 2回)程度、英語活動を始めているところが多くなってきています。

小学生の英語教育を考えた時に押さえておくべきポイントは、他の教科の勉強と違って、それぞれの子どもが「どれだけ英語に慣れているかどうか」に尽きることです。

実際の年齢や学年による理解度ではなく、英語に親しんできた年数や個人の*言語受容性によって、英語運用力には大きく差があります。また、スピーキングの伸び方については、本人の性格も影響してきます。

*芸術やスポーツなどについては、小さい頃からわかりやすいのですが、言語習得等の各科目についても持って生まれたセンスで、際立って特定分野の習得を得意とする個性を持つ子がいます。参考⇨MI理論〔マルティプル=インテリジェンス;多重知能論〕。

今回は、学校外での小学生の効果的な英語学習について、お届けしてまいります。

1.幼児期から英語経験のある子

英語を勉強する子供

すでに英語の耳が出来上がっているので、英語圏の子どもと同じく、読み書きといった勉強的な要素を加えていきながら、伸ばしていくと良いでしょう。

気に入ったDVDを英語(+英語字幕つき)で視聴したり、英語のサイエンス系漫画やCD付きのチャプターブックなどを楽しんでみてください。

これまでに多聴多読をしていて読解力もついていれば、欧米の科目のドリルのようなものもゲーム感覚で楽しめます。

(算数に関しては、日本の教科書を英訳したものが各出版社から出ているので、学年を1・2学年ほど落とした内容を復習するのも楽しいものです。)

また、リスニング力は付いていても、普段の生活では、なかなかアウトプットの機会がない場合、オンラインの英語スクールを活用して補完することも視野に入れてみましょう。

個別で、レベルに合わせた授業を受けられるので、無駄なく英語力を伸ばしていくことができます。時間や体力の制約も少なくて済みます。

英会話学校に通学する場合も、英語力や目的によって、帰国生クラスに通ったり、内容をカスタマイズできる個別クラスを受講すると良いでしょう。

通学のデメリットとして、通学にかかる時間や費用などが挙げられますが、小学生になると、母語との差が開くに従って、英語を話したがらなくなるケースもよく耳にします。

モチベーションの維持という意味でも、家庭の中だけで英語学習を継続するのが難しい場合は、他でも英語学習を支えてくれる場所があることはとても大切です。

さらに、英語”で”学ぶ素地も、かなりできているはずですから、夏休みなどに、インターナショナルスクールやその他色々な英語教育団体が行っているキャンプなどにも、ぜひ参加してみましょう。語学・精神両面で多くの学びを得られる貴重な経験になると思います。

2.小学校から初めて英語を学ぶ場合

小学生が英語を学ぶ

1.低学年の時期におすすめの方法

小学校から初めて英語を学ぶ場合は、音声を中心に歌やアルファベット、フォニックス、基本の挨拶などを楽しんで丸覚えできるような内容を家庭中心に、行っていくと良いでしょう。

時間を決めて、CDやDVD、タブレット学習を取り入れていくのも、子どもたちは続けやすいようです。NHKの子供英語番組などもおすすめです。

小学校低学年の子の英語学習の難しい問題は、他の勉強も必須になるため、幼児期のようには英語に浸る時間が取れない点です。

聞くことに重点を置き、歌や決まったフレーズ、短い文の暗唱程度にとどめ、自発的なスピーキングを強制しすぎない負担の少ない方法を心がけます。

低学年のうちに、英語の短文を聞き取れる耳を作っておくことを、まずは目標にしてみてください。

英会話学校などはレベル別になっているため気楽に学べる反面、体力もまだあまり無い中で慣れない英語を学びに行くのは、少し負担が大きい側面もあります。

オンライン学校も、全く0の状態で、日本語を一切使わない先生の前に出るのは、敷居が高いと感じる子も多いです。

この時期は、幼児より学ぶスピード自体は上がっていますから、家である程度の単語を蓄え、文構造を体得していく時期にして、長期の休みなどに徐々に参加するような形が理想的かもしれません。

2.中学年の時期におすすめの方法

中学年の英語

いよいよ、学校でも英語活動が入ってきますが、基本的には、まだ低学年と同じことを意識していれば大丈夫です。簡単な絵本(スイミーなど、学校で読んだ本を英語で)などで興味づけをしながら、音声中心に親しませていきます。

この時期は、個性がはっきりし、手先も十分器用になっていますので、様々なアクティビティを経験させつつ、自分の考えなど発話をゆっくり引き出す部分も取り入れていくと良いでしょう。

ヨーロッパ諸国では、興味関心のある内容を、科目にとらわれずに学んでいくのも、広く取り入れられている手法です。

そして、どうしても話すのが恥ずかしいタイプのお子さんには、積極的に発言させずとも、繰り返しや音読を習慣づけるなどして、口頭練習もどんどん取り入れていくようにします。

(日本語を話す時と英語を話す時の筋肉の使い方が異なるため、耳で聞いただけでは、スピーキングの伸びが遅くなってきます。)

ただ、このレベルになりますと、お母さんに英語力と指導力が備わっていない限り、家庭では対応できなくなるでしょう。この時期からは、英会話学校を始めた方が、親御さんの負担としては少ないと思います。

また、日本語が全くわからないネイティブの先生だけでなく、日本人の高度バイリンガルの先生もいるところに通って、心理的な壁を取り払いながら親しむなど、ちょっとした工夫が必要になるでしょう。

3.高学年の時期におすすめの方法

小学生に英語を教える様子

いよいよ思考力も発達してきて、公に勉強要素も入ってきます。(楽しいアクティビティ感覚の英語から、実践的英語への過渡期として考えていきます。)

スタディサプリなどのアプリ始め、タブレット教材なども充実していますから、子どもが自分の使いやすさに合わせて、好きな教材を選んでいくことができます。

単語学習なども、アルクのキクタンなどを使えば、スピーディに覚えていくことができるでしょう。(理解力と暗記保持力は、思春期以降の学習での最大の強みです。)リスニング学習には、NHKラジオ英語がちょうど良い年齢となってきます。

この時期から英語を始める場合、小学校英語としての到達目標を持つことも、子どもたちにとって(親にとっても!)習慣化へのモチベーション維持に繋がります。

本格的な文法や読解学習などは、さらに思考力の上がった中学生から行われますので、まずは、リスニングに重点を置いた英検Jr.の取得を目標にしてみてはいかがでしょうか?読みの部分が入らない分、勉強要素が少なく取り組みやすいメリットがあります。(ただ、本来の英検5級よりも、音声は長めだとされています。)

そのあとはケンブリッジ英検の*YLEテストにぜひ挑戦してみてください。この試験は、Starters→Movers→Flyersの3段階で構成されており、高学年に丁度良い内容とレベルが設定されています。読みかき・リスニング・スピーキングの3セクションからなり、国際的な英語力証明として、4技能とも大変バランス良く、そして楽しく学べます。

*YLEテスト:ヤングラーナーズテスト

英語学校や英会話教室の選び方については、中学年の時と同じです。

高学年では、日本語がすっかり完成しているため、英語を英語のまま理解するにはかなり訓練が必要な年齢です。

母語を壁とせず、生かしながら学べる先生がいると心強いと思います。その上で、自信がついてきた頃、ネイティブの先生とアウトプットの練習を加えていけば、将来国際的なビジネスでも通用する十分な力をつけていくことができるでしょう。

まとめ

いかがでしたか?小学生の英語学習では、音声を中心としながら、徐々に勉強要素も取り入れて、実践的な英語を楽しく学んでいきましょう。個人の英語歴に合わせて、到達可能な短期・長期の目標を定めつつ、上手に日常の英語学習の習慣づけを励ましていってください。

Aya

記事一覧

上智大学を在学中にダブルスクールでロンドン大学に留学。卒業後は教育のインストラクターとして出版社に勤務し、現在は英語教育のプランやレッスンの提供するサービスを準備する傍ら、各種メディアにて英語教育に関する記事を執筆している。自らも娘を英語ネイティブのバイリンガルとして家庭で教育中。

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