
1964年公開、ウォルト・ディズニー製作のミュージカル映画『メリー・ポピンズ(Mary Poppins)』。
主演はジュリー・アンドリュース、監督はロバート・スティーヴンソン。
ロンドンのバンクス家にやってきた魔法のナニー(家庭教師)・メリー・ポピンズが、少し冷たくなっていた家族の心を音楽とユーモアで温かくつなぎ直す物語です。
アカデミー賞5部門受賞の不朽の名作で、英語の発音も明瞭。
「歌うように話す英語」や「イギリス英語の美しいイントネーション」を学ぶのに最適です。
“In every job that must be done, there is an element of fun.”
(どんな仕事にも、楽しさの要素があるの。)
メリー・ポピンズが子どもたちに語る有名なセリフ。
・element of …:「〜の要素」
・must be done:「やらなければならない仕事」
「やらなきゃいけないことにも、楽しみを見つけるのが大切」という、人生の知恵のような言葉。日本語では「どんな仕事にも楽しみを見つけなさい」と訳されますが、英語の方がより柔らかく詩的ですね。
このフレーズのあとに続く歌 “A Spoonful of Sugar” は、まさにこの考えを体現しています。
🗝 応用フレーズ:
There’s always an element of fun in learning English!
(英語を学ぶことにも、いつだって楽しさはあるのよ!)
“Just a spoonful of sugar helps the medicine go down.”
(スプーン一杯の砂糖で、お薬も飲みやすくなるの。)
映画を象徴する名曲の歌詞。
・a spoonful of …:「スプーン一杯の〜」
・helps … go down:「〜をうまく飲み込む手助けをする」
直訳は薬の話ですが、実際は「つらいことも工夫すれば楽しくなる」という比喩。「砂糖」は“sweetness(思いやり)”の象徴でもあります。
ポジティブで人生哲学的なメッセージです。
🗝 比喩としての使い方:
A spoonful of kindness helps the day go by.
(優しさが一日をやさしくしてくれる。)
“Practically perfect in every way.”
(ほとんどすべてにおいて完璧よ。)
メリー・ポピンズが自分の自己紹介で言う名台詞。ユーモアを込めた“British modesty(英国的な控えめさ)”の例。
・practically:「ほとんど」「実質的に」
完璧を自慢しているのにどこかユーモラス。英語らしい皮肉混じりのチャーミングな表現です。
🗝 例文:
The cake you baked is practically perfect!
(あなたのケーキ、ほとんど完璧だね!)
英語表現としてのワンポイントアドバイス
・element of … は抽象的な名詞と相性◎。
element of surprise(意外性)/element of truth(真実味)
・helps … go down のような help + 動詞の原形 構文を覚えておくと便利です。
・practically perfect の practically は「実際には」「事実上」という意味で、柔らかい強調に使えます。
まとめ
『メリー・ポピンズ』は、イギリス英語の美しさと人生の知恵が詰まった映画。
・やわらかい発音でリスニング練習に最適
・比喩表現・リズムのある英語を楽しく学べる
・英語学習者には 初〜中級者向け(発音練習にもおすすめ)
“In every job that must be done, there is an element of fun.”
この言葉の通り、努力の中に小さな楽しみを見つけることが、人生も英語も上達する秘訣です。