映画『パルプ・フィクション』名言に学ぶ英語表現

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1994年公開の映画『パルプ・フィクション(Pulp Fiction)』は、クエンティン・タランティーノ監督の代表作。
群像劇の形式で、ギャング、ボクサー、強盗などの物語が交錯しながら進む、暴力とユーモア、そして独特の会話が印象的な作品です。アカデミー賞脚本賞を受賞し、カルト的人気を確立しました。

英語学習の観点からは、日常的な口語表現と聖書のような荘厳な言い回しが共存しているのが特徴。テンポの速いやりとりや独特な比喩を聞き取るのは難しいですが、記憶に残るセリフの宝庫です。

 “The path of the righteous man is beset on all sides…”
(正しき者の道は、あらゆる側から…)

プロの殺し屋ジュールス(サミュエル・L・ジャクソン)が放つ、映画を象徴する名セリフ。「標準の殺しの前口上」として口にするおなじみのセリフです。聖書の引用(実際にはアレンジ)として使われ、物語に重々しい響きを与えます。

righteous man:「正しき者」
beset on all sides:「四方から取り囲まれる」 → 荘厳で文学的な言い回し。

通常の会話では使わない表現ですが、「英語にこんな格調高い響きがあるんだ」と実感できます。

 “Say ‘what’ again. I dare you, I double dare you!”
(もう一度 “what” って言ってみろ。挑戦だ、倍の挑戦だ!)

こちらもジュールスの名セリフ。裏切ったチンピラたちを追及するシーンで、怒鳴りながら畳み掛けるセリフが強烈です。

I dare you:「やれるもんならやってみろ」という挑発表現。
double dare:さらに強めた形。映画らしい誇張表現です。

この場面の迫力と一緒に覚えると、フレーズが記憶に定着します。

英語表現としてのワンポイントアドバイス

righteous:日常ではあまり使わないが、文学や宗教で「正義の」「正しい」として登場する単語。
I dare you:カジュアルな挑発表現。友達同士でも冗談で使うことがあります。

まとめ

『パルプ・フィクション』は、暴力的でありながらユーモアにあふれ、記憶に残るセリフの宝庫。

英語学習の観点では 中級〜上級者向け
・日常的なスラングから文学的な引用まで幅広い
・会話は早口で聞き取りにくいが、耳を鍛えるのに最適
・一度聞いたら忘れられないフレーズが多いので、暗記しやすい

“The path of the righteous man…” の荘厳さと “Say ‘what’ again” の勢い。両極端な表現が同居しているのが、この映画で英語を学ぶ面白さです。タランティーノ作品は「セリフのテンポ感」で英語を学ぶのに最高ですね!

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