映画『Se7en』名言に学ぶ英語表現

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1995年公開の映画『セブン(Se7en)』は、デヴィッド・フィンチャー監督によるサスペンススリラー。主演はブラッド・ピット、モーガン・フリーマン、ケヴィン・スペイシー。
7つの大罪になぞらえた連続猟奇殺人を追う2人の刑事と、冷酷な犯人ジョン・ドゥとの心理戦を描いた名作です。

英語学習の面白さとしては、日常的なフレーズが極限の状況で全く違う響きを持ったり、哲学的なモノローグが登場したりする点にあります。短い疑問文から文学的引用まで、英語の幅広さを感じられる作品です。

“What’s in the box?”


ラストシーンでミルズ刑事が絶叫する、映画史に残る衝撃のセリフ。

“What’s in the box?”
(箱の中には何が入ってるんだ?)

この一言に、彼の焦燥と絶望、そして観客の恐怖がすべて凝縮されています。
直訳は単純ですが、状況を知る観客には「聞きたくない答えが返ってくるのでは…」という緊張感が押し寄せ、圧倒的なインパクトを生むのです。

もう1つ取り上げたいのは、ラストでサマセット刑事が語る言葉。

“Ernest Hemingway once wrote, ‘The world is a fine place and worth fighting for.’ I agree with the second part.”
「アーネスト・ヘミングウェイはかつてこう書いた。『世界は素晴らしい場所であり、戦う価値がある。』私はその後半に同意する。」

このセリフは、残酷な事件の末に、それでも人間が戦い続ける価値を見出そうとするサマセットの視点を象徴しています。字幕では端的に「世界は守る価値がある」と訳されることもありますが、原文の「fine place(素晴らしい場所)」の響きが持つ柔らかさは英語でこそ味わえます。

英語表現としてのワンポイントアドバイス


What’s in …?
 「〜の中には何がある?」という超基本フレーズ。
 例:What’s in your bag?(カバンの中に何が入ってるの?)、What’s in the fridge?(冷蔵庫に何があるの?
once wrote: “かつて書いた” のシンプルな過去形表現。引用の導入でよく使われます。
worth doing: 「〜する価値がある」。学習者にとって頻出表現。
 例:This book is worth reading.(この本は読む価値がある。)

まとめ

『Se7en』は、残酷さの中に人間の弱さや希望を描いたサスペンス映画。

英語学習の視点からは 中級〜上級者向け
・刑事もの特有の会話が多く、スラングも出てくる
・日常的なシンプルフレーズも重要な場面で繰り返し使われる
・一方で、文学的引用で抽象的な英語にも触れられる

“What’s in the box?” と “The world is a fine place …” の両極端なセリフを味わうことで、英語の「直球の力」と「哲学的な深み」の両方を学ぶことができます。

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