映画『ターミナル』のセリフに学ぶ英語のイディオム

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トム・ハンクス主演の映画『ターミナル』は、初中級者さんが楽しく英語を学ぶのにおすすめの作品です。とはいえ全体的な難易度は低くないため、最初から字幕無しチャレンジは少しむずかしいかも。

そこで今回は映画『ターミナル』を活用して英語学習をする上で注目したいポイントを解説します。また、記事後半では実際に使われているセリフから文法やイディオムの使い方を紐解いていきますので、ぜひ参考にしてくださいね!

映画『ターミナル』の英語難易度は?初中級の日常会話におすすめ

母国でクーデターが発生し、パスポートが無効となったビクター・ナボルスキーは、ニューヨークのケネディ国際空港で足止めされるはめになるが…。引用:Netflix

どのレベルにおすすめ出来るか?の判別が難しい映画です。個人的には『ターミナル』の英語難易度に関しては、実はそれほど低くないと感じます。ネイティブスピーカー同士の超ナチュラルな会話シーンが大半ですし、聞き慣れないイディオムや単語も多く出てきます。

ただ、主人公ビクターが英語を徐々に上達させていく姿がリアルに描かれているので、初級者さんにとって「間違えてもいいんだ」「英語はこうして覚えていくんだ」という感覚は掴みやすいのかもしれませんね。また空港での基本的なやり取りも冒頭で描かれているため、この辺りが初級者さんにおすすめされている理由でしょう。

私としては海外旅行で使える表現を学ぶよりも、ナチュラルな言い回しやネイティブスピードに慣れるための教材として活用する方がおすすめ出来る作品です!

映画『ターミナル』で英語学習するときのポイント

難易度は低くないとは言いましたが、映画『ターミナル』に出てくる英語表現はどれも日常で使えるものばかり。

  • 日常的なフランクな表現
  • イディオムの使い方が分かりやすいセリフ
  • いろいろなアクセントの英語が聞ける
  • 文法の間違い・正しさが分かるようになる

これらが『ターミナル』での主な英語学習ポイントとなるでしょう。

具体的な手順としては、

  1. 気になるセリフを抜粋する
  2. 単語、文法、イディオムなどに分けて確認する
  3. シャドーイングなどで練習する

もちろん他の映画同様にディクテーションなども良い方法ではありますが、『ターミナル』ならあえてこちらの方法がおすすめ。というのも、前述したとおり『ターミナル』にはイディオムの使い方や文法が分かりやすいセリフが多く盛り込まれています。

そのため初中級者がなかなか使いこなせないネイティブ表現を、正しく吸収できるんですね。また、主人公ビクターは作品の中で徐々に英語を上達させていきます。

ビクターが英語を覚えていく過程でのセリフに注目すると、文法ミスが見えやすく、面白い学習が出来ますよ!

実際のスクリプトで映画『ターミナル』から英語表現を学ぼう!

それでは映画『ターミナル』のセリフから、イディオムや文法を学びやすい表現を中心にいくつか解説していきます。実際にご自分で学習するときにも、こんな感じで調べて学習を進めるとスムーズですよ♪

What is the purpose of your visit? Business or pleasure?(ここに来た目的は?ビジネス?旅行?)

  • purpose:目的
  • pleasure:喜び、楽しみ、娯楽

入国の際に聞かれるお決まりのあの質問です。映画ではとてもナチュラルなスピードで、感じの悪い言い方もあるあるです(笑)。初級者さんはこのようなシーンを活用し、実際のやり取りをイメージすると、リアルな練習が実現しますよ!

Anyway, it seems that while you were in the air, there was a military coup in your country.(まぁとにかく、あなたが空を飛んでる間に軍事クーデターが起きたんですよ)

  • it seems that:~に見える、~なようだ
  • while:~している間
  • military coup:軍事クーデター

主人公ビクターがなぜ空港に閉じ込められたのか?が分かるシーンですが、このセリフからは2つの文法ポイントを学べます。

1つ目は、イディオム「 it seems that~ 」の使い方。ニュアンスとしては「~らしいよ」くらい軽い言い方ですが、thatの後に文章をつなげて表現します。

2つ目は、「while」の使い方。間違えやすいものとして「while」と「during」がありますが、whileは接続詞のため、その後に続くのは主語から始まる文章です。一方で「during」は前置詞ですので、その後には名詞が来ます。

どっちを使うんだっけ?となやんだときに思い出せる例文として、『ターミナル』のセリフを覚えておきましょう!

You don’t know what the hell you’re talking about. That guy doesn’t even speak English.(何言ってんだよ、あいつは英語すらしゃべれないんだぞ?)

スラング「what the hell」は日常でよく使われていますよね!使いこなしたいと思っている方も多いのではないでしょうか?ここで紹介している『ターミナル』のセリフのように、文章の中で使いたい場合には「what」の後に「the hell」を入れてしまうのが一番シンプル。

たとえば上記セリフから「the hell」を除いても文章は成立しますよね。日本人にとってやや発音しにくいスラングでもありますので、映画からは発音を一緒に練習しておくのがポイント!

hellにアクセントを置き、つなげてwhat the hell(ワッダヘル)のように意識すると、マスターしやすいですよ。

That’s it in a nutshell, basically.(簡単に言えばそういうことだ)

こちらのセリフではあまり馴染みのないイディオム、「 in a nutshell」に注目しましょう。″ナッツの殻に入ってしまうほど小さい物″から生まれた言葉で、「要するに」「ひと言で言うと」「簡単に(簡潔に)言うと」などの意味を持ちます。

  • Just tell me in a nutshell what happened.(手短に教えて)
  • In a nutshell, you don’t want to.(要するにやりたくないってことでしょ?)
  • That’s what happened last night in a nutshell.(簡単に言うと、昨日の夜の出来事はそんな感じ)

このように文章の前、中、後ろ、どこにでも使えるのが「 in a nutshell」の使いやすさ!話を端的に伝えたい時に使えるイディオムですので、もちろんビジネスシーンでも使用可能です。

I want to know what makes her knees weak.(彼女がどうしたらメロメロになるか知りたいんだ)

「knees weak」は直訳すると「膝がもろい状態」ですが、立っていられない程の感情を表すときに使う表現です。「He made me go weak at the knees.(彼にメロメロにされたの!)」など、weak (in/at) the kneesの形でも使えるのがポイント!

まとめ

観るたびに優しい気持ちになる映画『ターミナル』は、シーンの切り替えが分かりやすいので英語学習にも活用しやすいと思います。

ぜひ、今回解説したポイントを参考に、あなた自身が気になるフレーズも見つけてみてくださいね!

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