映画『僕のワンダフル・ライフ』のセリフに学ぶ英語のイディオム

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「映画を観る」、これは定番の英語学習法ですが、初心者さんにとっては自分のレベルに合う作品を見つけること自体が難しい面もありますよね。2017年に公開された映画『僕のワンダフル・ライフ』は、初中級者さんにおすすめできる易しい作品です。

今回は『僕のワンダフル・ライフ』をどのように活用して勉強するのか?そして、実際のセリフから日常英会話表現をいくつか学んでいきましょう!

映画『僕のワンダフル・ライフ』は英語初級者さんにもおすすめ!

映画『僕のワンダフル・ライフ』は、英語力初級~中級の方におすすめの作品です。

  • 使われている単語が簡単
  • 日常会話を多く学べる
  • 専門用語は出てこない

犬が話すシーンや犬に話しかけるシーンが多いので、全体的な難易度は低め。1つひとつのセリフが短く、感情表現も豊かなので初心者さんでも挫折することなく進めていけます!

一方で、人間ドラマの部分はそれなりに会話スピードが速く、単語量も一気にアップ。とはいえ他の映画と比べても難易度は低いので、初中級者さんのトレーニングにぴったりなんですね。初級者さんは「犬のセリフ」を中心に、中級者さんは「人間のセリフ」を中心に学習していくと英語力が身につきやすいですよ!

映画『僕のワンダフル・ライフ』初心者向け英語学習時のコツ

映画を使った学習方法はいろいろあるのですが、「初心者さんが」「日常会話表現を学ぶ」を軸とするなら、フレーズ丸ごとを覚えつつ、単語入れ替えで自分の言葉にしていく方法がおすすめです。

たとえば『僕のワンダフル・ライフ』トレーラーにある「What is the meaning of life?(人生の意味ってなんだろう?)」というセリフ。まずは全体の意味を捉え、リピート練習やシャドーイング練習を何回か繰り返します。

その上で、「What is the meaning of 〇〇?(〇〇の意味は何?)」と単語を入れ替えても成り立つ部分のカタマリを意識します。「What is the meaning of this word?(この単語の意味は何?)」とすれば、英会話レッスンなどでも使いやすいフレーズに変身しますよね。

さらに「What is」の疑問部分を取れば、「The meaning of this word is~~」のように、別な文章も組み立てられるようになります。このように映画から日常会話表現を学ぶなら、単語を入れ替えて自分の言葉として落とし込んでいくのが効率良く身についていく方法です。

映画『僕のワンダフル・ライフ』に学ぶ日常英会話表現5選

Let’s start at the beginning.(最初からお話しするよ)

最初からちょっと変化球で申し訳ないのですが、実は「Let’s start~」自体は、ネイティブはあんまり使いません。日常会話なら「Let’s get started」の方が自然でよく使われています。

ただ、このセリフはトレーラーの中で使われていて、「さぁこれから僕が物語を話していくよ」という強い意思も込められているんですね。実はここが大きな違いなんですが、「話し手が主軸となって始める」を表すのが「Let’s start」、そして「何かの物事を始めていく」を表すのが「Let’s get started」となります。

ミーティングやレッスンなら「Let’s get started」を使いましょう!

What does he want from me?(彼は僕に何をして欲しいんだ?)

こちらは入れ替えで使える便利なフレーズ。疑問文を単語入れ替えで応用していくときには、do/does・is/are・was/wereなど、be動詞の形や時制に注意するのがポイントです。

また、wantのあとには「from」だけではなく「to do」が続く場合も。

  • What do you want from me?
  • What do you want me to do?

この2つは「私に何して欲しいの?」の類似表現としておさえておいてもらいたいのですが、日常的には後者の方が多く使うでしょう。というのも、たとえば何か作業を手伝う、どこかに連れてく等、「What do you want me to do?」は具体的な行動を聞いているんですね。

一方で「What do you want from me?」にはメンタル的な意味も含まれます。心に寄り添ったり、愛を与えたり。『僕のワンダフル・ライフ』で使われているのはこちらです。

Whenever life got Ethan down, I knew exactly what to do.(いつだってイーサンが落ちこんだときには、僕は何をすべきかを知ってた)

前半部分の「Whenever life got Ethan down」には、2つの注目表現が使われています。1つめ「Whenever~~~」(~~するときはいつも)ですね。Wheneverのあとには必ず、主語+述語動詞が続きますので、「誰が何をするときの話なのか」を明確にして英作文を作ってみてください。

2つめは「life got Ethan down」の部分。「get down」は「がっかりさせる」「気を滅入らせる」という意味のスラングで「get〇〇down」の〇〇に人を入れると、「〇〇をがっかりさせる」として使えます。

またこれは頭の片隅に置いておけばいいのですが、「get down」は「ダンスをして楽しむ」という表現で使われる場合もありますよ。

Are they fighting over food?(食べ物で喧嘩してるのかな?)

「fight over〇〇」で「〇〇で喧嘩する(争う)」の意味ですので、単語入れ替えで使える便利フレーズとして覚えておきましょう!

  • My parents are always fighting over money(両親はいつもお金のことで喧嘩してる)
  • Don’t fight over a toy.(おもちゃで喧嘩するのやめなさい)
  • Sometimes we fight over little things.(ときどき些細なことで喧嘩しちゃうの)

このように「何かを巡って争う」のニュアンスが強い表現ですね。また類似表現として「argument 」がありますが、こちらは口論や討論を表す単語です。

I could tell my time with Ethan was coming to an end.(イーサンとの時間は終わりに近づいているって、なんとなく分かった)

「I could tell 」は、「なんとなく分かる」の意味を持つ便利フレーズなので、覚えておきましょう。「分かる」にはいくつか表現があるため、理解度で使う表現を変えるとより細かいニュアンスを正確に伝えられます。

  • I understand(ちゃんと理解している)
  • I know(知ってる)
  • I could tell(なんとなく分かる)

『僕のワンダフル・ライフ』では、なんとなく死期を悟ったという状態でしょう。

まとめ

小さなニュアンスの違いが分かるようになると、映画もより深く楽しめます。それこそが、映画で英語を勉強する醍醐味かもしれませんね。

『僕のワンダフル・ライフ』は比較的簡単なレベルではあるものの、そうした細やかな心情の変化がしっかりと描かれている作品。その点も楽しみながら勉強してみてくださいね!

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