
2016年に公開されたミュージカルロマンス『ラ・ラ・ランド』は、ストーリーも音楽も素晴らしく多くの人の心をわしづかみにしましたよね。アカデミー賞授賞式のオープニングでもパロディされ、あの音楽を耳にするだけでワクワクする人も多いのではないでしょうか?
さて、そんな映画『ラ・ラ・ランド』ですが、実は初級者さんにも英語学習としてオススメの作品。特に「イディオムを覚えたい!」という人にとってピッタリの作品ですので、ぜひ活用してみてください。
今回は大ヒット映画『ラ・ラ・ランド』のセリフをピックアップし、日常的に使える英語フレーズやイディオムを学んでいきましょう!
映画『ラ・ラ・ランド』の英語は初級者にもおすすめ!
ネイティブのアメリカ英語ですし、なんとなく中級以上向けかな?という印象を持っていたのですが、あらためて英語学習の視点で見てみると初級者さんでも学びやすいと感じました!というのも……
- シンプルなストーリー
- 重要な登場人物な少なめ
- 時間軸が分かりやすい
- イディオムが多い
などなど、初級者さんが英語学習のための映画選びでおさえるべきポイントが揃っているんですね。特に時間軸の分かりやすさは重要ではないでしょうか?
過去と現在を行ったり来たりする作品だと、どうしても今なんの話をしてるんだろう?と追いかけるのでいっぱいいっぱいになってしまいがち。加えてストーリーや関係性がシンプルなので、「分からない」のストレスが少なく見れます。
イディオムが多いのは他の作品にも当然共通するのですが、『ラ・ラ・ランド』の場合は日常的によく使われるフレーズ・TOEIC頻出イディオムが多いので馴染みやすいと思います。
イディオムは実際の使い方を肌で感じ取らないと、なかなか定着しません。『ラ・ラ・ランド』のようにシチュエーションや意味合いが明確だと、初級者さんでもスムーズに覚えていけるでしょう。
La La Landってどういう意味?
映画のタイトルでもあるLa La Landは、ロサンゼルスの代名詞なんだとか。La はLAから取られた言葉で、ハリウッドや美しいビーチがあることから「非現実的な世界」の意味でも使われているそう!私はてっきり映画のために作られた言葉だと思っていたので、これを知ってちょっと感動しました。映画で英語を学び始めると、こうした発見もあるから楽しいですよね!
映画『ラ・ラ・ランド』に学ぶ日常的な英語フレーズ
What planet are you from?(どこの星から来たの?)
セブがクビになるシーンで、ビルが呆れて言うセリフです。この「What planet are you from?」というフレーズは、ちょっと変わった人や話が通じてない相手に皮肉を込めてそのまま使います。ストレートな皮肉としての他、ものすごく大きく褒めるときにも使えるフレーズです!
I’ll admit I was a little curt that night(あの夜少しぶっきらぼうだったのは認めるよ)
セブとミアの会話でのセリフです。curtは「ぶっきらぼう」の意味を持つ形容詞で、「まったく興味がない」や「そっけない」のニュアンスでも使える単語。日本語のスラング「塩対応」なんかはcurtで表現できそうですね!
It’s pretty strange that we keep running into each other(こんなにばったり会い続けるなんて不思議だな)
セブとミアが偶然出会ったシーンでのセリフ。run intoは「ばったり会う」「ぶつかる」「(問題に)直面する」などの意味を持つイディオムで、TOEICなどでもよく出るのでおさえておきたいポイントですね。同義語にbump intoもあり、完全に同じニュアンスで使用可能。ただし、「問題に直面する」だけはbump intoを使わないので要注意。「I ran into trouble」を使いましょう!
How’d you get into all this?(なんでこの業界にのめりこんだ?)
セブがミアに問いかけるセリフです。get intoは「のめりこむ」「ハマる」などの意味を持つニュアンス。先ほどのrun intoもしかり、「into」を使ったイディオムって多いですよね!今まさにハマっているニュアンスで伝えるなら「be into~」の方が自然です。
it’s conflict and it’s compromise, and it’s just … It’s new every time.(音の衝突と譲歩、それからなんていうか…とにかくいつだって新しい)
ジャズについて語るセブのセリフです。compromiseは「譲歩/譲歩する」「妥協/妥協する」のように、形を変えず名詞・動詞両方の働きが出来る単語。もうひとつ簡単な単語、justについてもチェックしておきましょう。ネイティブはjustを本当によく使います。「ちょうど」「ただ」「ちょっとだけ」「とにかく」のように、汎用性が高いんですね。このセリフではニュアンス的に「ジャズはいつだって新しい」を強調していると思うので、「とにかく」が合うのではないでしょうか。
you had a dream that you were sticking to…(あなたには叶えたい、守りたい夢があった)
stick toは「こだわる」「すがりつく」などの意味を持つイディオムです。ほかにも「やり通す」という意味でも使えるので、You should stick to the schedule(スケジュール厳守ね)、We’d better stick to the original one(もともとの方をやり通す方がいいと思う)など、ビジネスの場でも活用できるフレーズですね!スポーツのシーンでも「(ボールに)すがりつけ!」「良い調子だ!」などの意味でStick to it!と使われます。
他にもある!映画『ラ・ラ・ランド』で注目のイディオムまとめ
- run into~:~とばったり会う、直面する
- get into~:~にのめり込む
- stick to~:~にすがりつく、こだわる
- look down~:~を見下す
- save up:貯金する
- point out:指摘する
- move on:進む、移り変わる
セリフでご紹介したのも含め、他にもたくさんのイディオムが使われている『ラ・ラ・ランド』。英語に慣れてくると初見のフレーズでも「これはイディオムっぽいな」と分かるので、そこから調べられるようになります!
イディオムは使われている単語からはまったく予想外の意味を持っていたりするので、実際の使い方と合わせて丸暗記してしまうのがおすすめ。お気に入りの映画のセリフなら、丸暗記もきっと楽しいですよ!
まとめ
映画『ラ・ラ・ランド』は人生観や恋愛観に多くの人が感情移入した作品でもありますよね。感情移入が出来ると、英語学習はもっとはかどります!
セリフを″自分事″として受け取れるので、より定着しやすいんですね。今回はイディオムを中心にご紹介しましたが、イディオムにこだわらず、好きなフレーズや音楽から学んでみるのももちろんOK。
あなたが楽しめる方法で、理解を深めながら続けてみてくださいね!