映画『マレフィセント』のセリフに学ぶ英語のイディオム

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2014年に第一作、2019年に第二作が公開されている映画『マレフィセント』。アンジーことアンジェリーナ・ジョリーの美しい姿に魅了された方も多いですよね。

さてそんな大人気映画の『マレフィセント』、英語学習の視点からはどうなんでしょうか?実は日常会話の練習としてはそれほどおすすめ出来ないんです……。

とはいえ英語学習は日常会話だけに留まらず!もっと幅広く柔軟に、英語を楽しみながら身につけていく視点から、『マレフィセント』はおすすめ出来る作品です。

今回は映画『マレフィセント』で英語をたっぷり吸収する学習のポイントをお伝えしていきます!

映画『マレフィセント』のあらすじ・おすすめ理由

画像引用:Maleficent公式Facebookページ

なぜ彼女はオーロラ姫に呪いをかけねばならなかったのか?──その謎を解く鍵は、人間界と妖精界とのあまりに悲しい戦いの歴史と、マレフィセント自身の封印された過去にあった。マレフィセントの呪いは成就してしまうのか?そして、呪いがマレフィセントとオーロラ姫にもたらす驚くべき運命とは?引用:ディズニー公式

冒頭で「マレフィセントは日常会話の練習としてはおすすめ出来ない」と記しましたが、これは映画を観てもらえば納得するはず。というのも、『マレフィセント』の基本はおとぎ話。呪いとか妖精とか……日常とはかけ離れた設定で、セリフも物語チックな言い回しが多いです。

もちろん中には日常会話として使いやすいセリフも出てきます。しかし「映画から日常会話を学びたい」なら、最初から別な作品を選ぶ方が早いです。では『マレフィセント』はどんな学習に向いているのか?

これはずばり英語の「音」なんですね。

  • アンジェリーナ・ジョリーの英語は最高の手本
  • 英語独特のリズムを覚えやすいセリフが多い
  • 発音、リスニングが苦手でも真似しやすいスピード

ポイントは上記3つ。まず主演を務めるアンジェリーナ・ジョリーの英語が、とにかく聞きやすい!ぜひこれを機に『マレフィセント』以外でもアンジェリーナ・ジョリーをお手本にして欲しいと思うくらい。

彼女の英語は1つひとつの音がハッキリとしていて、音のつながりが分かりやすいんです。英語の発音を練習するときには「誰を手本にするか」がとても重要。発音がクリアで真似しやすいアンジーの英語は、最高のお手本ですよ!

さらに『マレフィセント』は物語の性質上、語りかけるような、読み聞かせるようなシーンも多々あります。それがアンジーの英語と掛け合わされて、英語独特のリズムがグッと詰め込まれた作品になっているんです。

「リスニングがいまいち伸び悩んでしまっている……」「どうしても音のつながりをスムーズに発音できない……」などの悩みがあれば、『マレフィセント』はあなたにピッタリの学習素材となってくれるでしょう。

映画『マレフィセント』での英語学習方法

『マレフィセント』は音を学ぶのに最適な作品と記述しましたが、かと言ってただ聞き流したり、意味を無視したりしても良いわけではありません。英語の音を学ぶのと意味を学ぶのは、必ずセットでなければならないのです。

そのことを踏まえ、以下の学習方法で『マレフィセント』を活用してみてくださいね!

  1. 字幕で意味を確認する
  2. 字幕なしで視聴する(余裕があればディクテーション)
  3. 自分の言葉で要約してみる
  4. 字幕ありでリピート練習をする
  5. 字幕ありでシャドーイングをする
  6. 字幕なしでシャドーイングをする
  7. 字幕だけを見て音読する

特にリスニングが苦手で日常会話やTOEICで「聞き取れない……」と感じる方は、音声知覚と意味知覚のバランスを意識した勉強に切り替えることが重要です。

音声知覚は「聞こえてくる音を自分で発する音に変換する作業」、意味知覚は「聞こえてくる音を脳内にある知識とリンクさせる作業」と捉えてください。音声知覚・意味知覚のタイムラグが無くなれば無くなるほど、リスニング力が向上し、自分の発話もスムーズになります。

意味を無視したリスニング練習だけを続けても、あまり英語力上達にはつながらないんですね。そのため、上記学習ステップで紹介したように、意味や音を1つひとつ丁寧に取り込んでいく作業が重要になるんです。シャドーイングは音声知覚・意味知覚を刺激するのにもっとも優れたトレーニングと言われています。

ぜひ自分の音声を録音し、お手本と比べながら練習してみてくださいね!

映画『マレフィセント』で英語学習に最適なシーン

マレフィセントが呪いをかけるシーン

画像引用:Maleficent公式Facebookページ

-Before the sun sets on her sixteenth birthday, she will prick her finger on the spindle of a spinning wheel, and fall into a sleep like death! A sleep from which she will never awaken!(この子は16の誕生日の日が沈む前に、指を糸車の針に刺すだろう。そして、死んだように深い眠りへとつく。眠りはぜったいに覚めることはない)

-Maleficent, please don’t do this, I’m begging you.(マレフィセント、お願いだ。やめてくれ)

-I like you begging. Do it again.(きちんと頼みなさい、もう一度だ)

-I beg you.(お願いだ……)

-All right. The princess can be woken from her death sleep, but only by… True Love’s Kiss! This curse will last till the end of time! No power on Earth can change it!(よろしい。王女は死の眠りから覚めるだろう、しかし唯一、真実の愛のキスによって!その時まで、この呪いが解けることはない!地球上のどんな力も変えられぬ!)

冒頭30分程度、マレフィセントがオーロラ姫に呪いをかけるシーンですね。このシーンでは、マレフィセントの長いセリフが肝となります。

抑揚の付け方、単語同士のつながりをよく聞いて、完コピできるように真似してみましょう!日常会話表現の内容ではありませんが、音の取り方は当然日常会話にも活かせます。

特にsixteenth birthdayやshe will prick her finger on the spindle of a spinning wheelなどの部分は、日本人が苦手とする音が詰め込まれていますので、よく練習したいポイント!

作品ラストのナレーション

画像引用:Maleficent公式Facebookページ

So you see, the story is not quite as you were told, and I should know, for I was the one they called “Sleeping Beauty”. In the end, my kingdom was united not by a hero or a villain, as legend had predicted, but by one who was both hero *and* villain. And her name was Maleficent.(この通り、あなたが聞いたことのある物語とはまったく違うものですが、私には分かるのです。私こそが″眠れる森の美女″と呼ばれていたのですから。最後に私の王国をひとつにしたのは考えられたような伝説の英雄でも悪者でも無く、その両方でした。彼女の名は、マレフィセント)

映画のラストを飾る、オーロラ姫のナレーションです。ナレーションもまた、英語のリスニングや発音練習にはぴったりの素材。会話よりも聞き取りやすく、ディクテーションやシャドーイングに慣れていない方はこちらからチャレンジしてみるのもおすすめです。

まとめ

映画で英語を学ぶときには、日常会話を学びたいのか、リスニング力を向上させたいのか……目的に応じて作品を選ぶと学習がはかどります。

そして『マレフィセント』はリスニング力・発音練習にぴったりの作品です。

1つの作品から学べる特徴を意識して、映画を楽しみながら学習してくださいね!

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