
映画で英語学習と言えば必ずおすすめに挙がる作品が『マイ・インターン』ですが、「観たけど実際どうやって英語の勉強すればいいの?いまいち活用しきれていない……」なんてこと、ありませんか?
本当に表現良し、リスニングに良し、面白さ良しと、三拍子揃った素晴らしい作品なんですが、英語を勉強するなら下準備が重要です!
というわけで今回は、『マイ・インターン』で英語を勉強したいと思っている方に向けて、おさえておきたい学習ポイントをしっかりとまとめます!視聴前の予習として活用してくださいね。
映画マイ・インターンのあらすじ・おすすめの理由
華やかなファッション業界で成功し、結婚してプライベートも充実、現代女性の理想の人生を送るジュールズ(アン・ハサウェイ)。そんな彼女の部下にシニア・インターンの(ベンロバート・デニー)が雇われる。最初は40歳も年上のベンに何かとイラつくジュールズだが、いつしか彼の的確な助言に頼るように。彼の“豊かな人生経験”が彼女のどんな難問にもアドバイスを用意し、彼の“シンプルな生き方”はジュールズを変えていくー。そんな時、ジュールズは思わぬ危機を迎え、大きな選択を迫られることに!引用:映画『マイ・インターン』オフィシャルサイト
原題は『The Intern』、2015年に公開された121分の作品です。アン・ハサウェイとロバート・デ・ニーロの豪華W主演で舞台はNYのファッションビジネス界!かわいくておしゃれな映像、テンポよく進む物語、それでいて現代の生きた英語表現をたっぷりと学べる一作です。
おすすめの理由①中級者のレベルUPに最適!
まず大前提として、『マイ・インターン』をおすすめ出来るのは中級者の方。使われている表現自体はシンプルなものが多いんですが、主役のアン・ハサウェイは割と早口ですし、初級者さんにはちょっと難易度高め。
中級者さんにとってはレベルUPを目的としたディクテーションやシャドーイングに最適なスピードです。何が良いって、アン・ハサウェイの話し方なんですよ!早口ではあるものの、とてもクリアなので、ある程度英語に慣れている方にはぴったりのお手本となってくれるはず。
おすすめの理由②ビジネス表現を幅広く学べる!
ビジネス英語の表現がたっぷりと出てくるのもこの作品の推しポイント。テキストで習うビジネス表現ってどこか堅苦しいですよね。それがビジネスの基本と言えばそうなんですが……、同僚との日常的なやり取りに使える表現も学びたいと感じませんか?それがたっぷりと散りばめられているのが『マイ・インターン』!もちろん、フォーマルな表現も出てきますので、使い分けなども見どころのひとつですね。
映画マイ・インターンを観る前に!おさえておきたい単語とイディオム
この後の項目で、英語学習におすすめの場面を3つ解説しますので、そのシーンで使われている単語・イディオムを先にチェックしておきましょう。TOEICに頻出の単語も多くありますよ~!楽しみながら語彙力UP!
単語
- oversee:監督する(動詞)
- physical phonebook:紙媒体の電話帳(名詞)
- VP(vice presidentの略):部長(名詞)
- sales and advertising:営業(名詞)
- dawdle:モタモタする(動詞)
- diversion:脇へそらすこと(名詞)
- hotties:イケてる子たち(名詞)
physical phonebookの”physical”は、実在する物を指す表現。紙媒体の電話帳なんて今時は無く、ほとんどが電子媒体ですよね。そのためあえて “physical”を付けることで、電子媒体ではない物として伝えられます。「My physical address」でEメールではなく郵便物の届け先、「Physical book」なら紙の本のように使えますよ!
VP(vice presidentの略)については「副社長」と覚えている方も多いと思いますが、 “VP of~”のように、VPの後ろに部署名を付けて使われることが多いんです。この場合の意味は、その部署のトップ、つまり「部長」。
dawdleも、興味深い単語です。”to beat around the bush”の略で、遠回しに言うことや無駄にモタモタする様を表します。
イディオム
- work for;~に勤める
- in charge of :~を担当する
- in any way:とにかく
- weird out:不気味な気分にさせる
- look up :見つけ出す
TOEICでもお馴染みのイディオムがずらりと並んでいますが、weird outはあまり耳慣れないかもしれませんね。「ドン引きする」という意味のスラングとしても使えるので、覚えておくと使いやすいイディオムです!
What he said weirded me out, like, literally.(彼の言葉にドン引きした。いやマジで)のように使うと今っぽい感じ。覚え方が難しいイディオムですが、映画から学ぶなら動詞とoutやupがくっついているセリフに注目するのがコツですよ!
映画マイ・インターンで英語学習におすすめの場面
単語とイディオムをチェックしたところで、英語学習する際にピックアップして欲しいシーンを3つ、セリフと共に解説していきます。
ベンの面接シーン
まずは冒頭10分弱から始まるシーンです。ロバート・デ・ニーロ演じるベンが、シニアインターンのプログラムに参加するための面接を受けます。このシーンでの学習ポイントはこちら!
- 面接で使える表現
- 過去に何をしてきたかを使える表現
上記2つの学習ポイントをおさえながら、セリフを確認してみましょう。
-And…after Northwestern, you went on to….(ええと、ノースウエスタンを卒業したあとは……)
-I went to work for Dex One.(デックス社に行きました)
-Okay, and they made….(なるほど。ええと、なんの会社?)
-Phone books. I was in charge of overseeing the printing of the physical phonebook. I did that for over 20 years, and before that I was their VP of sales and advertising.(電話帳です。私は印刷の管理責任者をしていました。それを20年以上、その前は営業部長でした)
単語やイディオムでボリュームが多く見えるセリフですが、使っている文法自体は実は超シンプル!「I went to 」「 I was」「 I did」など、Iが主語になっているので分かりやすいですよね。また、面接などフォーマルな場ではなくとも、自分の過去を伝える場面は日常的によくあります。ぜひ、あなたに当てはまる単語に入れ替えて自分の言葉として練習してみてくださいね!
ベンの勤務初日シーン
冒頭から17分程度のシーンで、またまたベンの登場シーンですが、ここで注目したいのは主人公のアシスタントを務めるベッキーが使っているセリフ。このシーンでの学習ポイントはこちら!
- ネイティブっぽい表現を学ぶ
- when~の使い方を学ぶ
– Any tips before I go in?(何かアドバイスはある?)
-Just talk fast, she hates slow talkers. Maybe that’s just when I talk slow. Don’t dawdle in any way. Just keep it moving. And don’t forget to blink.(早口で話すこと!彼女はゆっくり話されるのが嫌い。私がゆっくり話すからなのかもしれないけど。とにかくモタモタせず常に動く、あと瞬きも忘れちゃダメ)
-Blink?(まばたき?)
-Yeah, she hates when people don’t blink. It weirds her out.(そう、彼女はまばたきしない人が嫌いなの。気味悪いって)
このシーンでは「dawdle」という動詞と、「weird out」というイディオムが出てくるんですね。どちらもテキストにはあまり載っていないけれど、ネイティブがよく使う表現です。イディオムは覚え方もさることながら、「どうやって使えばいいの?」と、自分の言葉に落とし込めない難しさがありますよね。映画のセリフならその辺りもナチュラルに学べるのが強みです!
ベンのFacebook登録をジュールズが手伝うシーン
初めてFacebookに登録するベンをジュールズが手伝うシーンでは、以下の学習ポイントをおさえましょう。
- 言い方をイントネーションごと真似る
- 簡単な表現の幅を広げる
-Do you want some help?(手伝おうか?)
– I’d love some, but, really, you’ve got better things to do.(ありがたいけど忙しいでしょう)
-No, I need a diversion.(気晴らししたいの)
-You have a photo of yourself?(自分の写真持ってる?)
-No, I need one?(いや、必要かな?)
-Uh, if you wanna look up all those hotties from high school, you do.(同級生の女子を釣りたいならね)
No, I need a diversion.の”No”や、You have a photo of yourself?の言い方をイントネーションごと真似るのがこのシーンのポイント。言い方ひとつで色んなニュアンスを伝えられる点を、アン・ハサウェイのきれいな英語から盗みましょう!
まとめ
おすすめシーンとして3つをピックアップしましたが、正直言うと全編通しておすすめです(笑)1日5分ずつにシーンを区切って、少しずつ学習していくのもアリ!