映画『リトル・ミス・サンシャイン』のセリフに学ぶ英語表現

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2006年公開の『リトル・ミス・サンシャイン(Little Miss Sunshine)』は、ジョナサン・デイトン&ヴァレリー・ファリス監督によるインディペンデント映画の傑作。アカデミー賞では4部門でノミネートされ、マイケル・アーントが脚本賞、祖父エドウィン役のアラン・アーキンが助演男優賞を受賞しました。アビゲイル・ブレスリン演じる少女オリーヴが「リトル・ミス・サンシャイン」という美少女コンテストに出場するため、問題を抱えた家族みんなでオンボロ車に乗って旅に出る物語です。

バラバラな家族が、トラブルを乗り越えながら絆を深めていく姿はユーモラスで感動的。観終わると「家族って不完全でもいいんだ」と前向きになれる、心温まる作品です。

英語は日常会話が中心なので、リアルな口語表現を学びたい学習者にぴったりです。

“A real loser is someone who’s so afraid of not winning they don’t even try.”
(本当の敗者っていうのは、勝てないことを恐れて挑戦すらしない人のことだ。)

家族の一人、叔父のフランクがオリーヴにかける励ましの言葉。

so afraid of 〜that …:「あまりに〜を恐れて…する」
don’t even try:「挑戦すらしない」

この映画を象徴するセリフで、「勝ち負けより挑戦することが大事」というメッセージが伝わります。字幕では「本当に負け犬なのは挑戦しない人間だ」と、わかりやすく表現されています。

“Do what you love, and f*** the rest.”
(好きなことをやれ。他のことなんてクソくらえだ。)

祖父エドウィンのちょっと破天荒な言葉。

do what you love:「好きなことをしろ」
the rest:「残り(=他のこと、人の意見など)」

下品に聞こえる部分もありますが、映画全体の「自由でいい」というテーマを端的に表す名言です。字幕でかなりマイルドにされることが多く(「好きなことをやれ。他は気にするな」など)、英語の直接的な強さとの差を味わえます。

“You do what you love, and you’re a winner.”
(好きなことをやれば、それだけで勝者なんだ。)

家族の会話から生まれる温かい一言。

you’re a winner:「君は勝者だ」
コンテストに勝てなくても、挑戦し続けること自体が価値あることだと伝えています。英語の “winner” は「勝った人」だけでなく「素晴らしい存在」というニュアンスも含まれています。

英語表現としてのワンポイントアドバイス

so … that … 構文は会話でも使える便利表現。
例:I was so tired that I fell asleep immediately.(とても疲れていたので、すぐに寝てしまった。)
do what you love はモットー的フレーズとして暗唱におすすめ。
・口語英語やスラングも多い映画なので、リスニングに挑戦すると 「リアルな英会話のテンポ」 が体感できます。

まとめ

『リトル・ミス・サンシャイン』は、不完全で不器用な家族が、挑戦すること・人生を楽しむことの大切さを教えてくれる映画。

・日常会話やスラングが豊富で英語学習にぴったり
・短いセリフに力強いメッセージが込められている
・英語学習者には 中級者向け(口語リスニングに挑戦したい人におすすめ)

“A real loser is someone who’s so afraid of not winning they don’t even try.” は、この映画のテーマそのもの。人生のどんな挑戦にも響く一言です。

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