映画『ビッグ・フィッシュ』名言で学ぶ英語の過去形・比喩表現

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2003年公開の映画『ビッグ・フィッシュ(Big Fish)』は、ティム・バートン監督によるファンタジードラマ。主演はユアン・マクレガーとアルバート・フィニー。

物語は、誇張された冒険譚を語り続ける父エドワードと、その物語を信じきれない息子ウィルとの関係を軸に描かれます。やがてウィルは、父の物語の真意や人生への姿勢を理解し、親子の絆を取り戻していくことになります。

英語学習の視点で見ると、この映画は ストーリーテリングの英語にあふれています。過去の出来事を語るための過去形表現や、感情を詩的に描く比喩がとても多く、リスニングにもスピーキングにも役立つ教材になります。

セリフ① “They say when you meet the love of your life, time stops, and that’s true.”

(生涯の愛に出会うと、時間が止まるって言うだろう。それは本当なんだ。)

愛の瞬間を「時間が止まる」と表現するロマンティックな比喩。実際に時間が止まるわけではなく、「世界が静止したかのように感じる」心の体験を描いています。

They say …:「人は言う」「よく言われる」と物語の導入に使う定番表現。自分の体験談を話す時に、They say … and that’s true for me. のように使えば、ナラティブな英語表現の練習になります。
time stops:シンプルな単語で作られた比喩。日本語の「時間が止まったように感じた」と同じ感覚。

比喩表現は特別な単語ではなく、シンプルな単語の組み合わせで作られることが多いです。time stops のような表現を覚えると、自分の英語もぐっと表情豊かになります。

セリフ② “The biggest fish in the river gets that way by never being caught.”

(川で一番大きな魚は、捕まらないからこそ大きくなったんだ。)

こちらは人生を寓話的に表現した比喩。魚は人間や人生の象徴で、「自由に生きることで人は成長できる」という教訓を込めています。

the biggest fish:比喩として「一番すごい人」「特別な存在」を表現するのに使われることがあります。
 例:He’s the biggest fish in the company.(彼は会社で一番の大物だ。)
by never being caught:受け身+動名詞。直訳すると「捕まえられないことで」。英語では「〜したからこそ」という原因の表現にこうした形がよく使われます。

比喩的に「魚=人」と置き換える発想を学ぶことで、抽象的な英語表現に慣れることができます。

まとめ

『ビッグ・フィッシュ』は、人生を物語として描くことで「人は自分の語る物語に形作られる」というテーマを伝えています。

英語学習者の観点では 中級〜上級者向け
・過去形を中心とした「物語を語る英語」に触れられる
・time stops のようなシンプルかつ詩的な比喩を学べる
・日常会話より一歩踏み込んだ「表現する英語」を身につけたい人に最適

“time stops” と “the biggest fish” は、ともにシンプルな言葉なのに、人生や愛の本質を映し出す力を持っています。声に出して練習すると、言葉そのものが持つ奥深さを実感できるでしょう。

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